■シリーズ物の進化■

 サガフロ2をプレイしている。が、まだやり込んでいないので何とも言えない状態にいる。なぜやり込んでいないのかというと、ポケットステーションを持っていないからだ。
2をプレイするなら、ポケステはどうやら必須アイテムであるらしい。
ディガーでなければ入手できないアイテムというのがある。しかも大抵の武器は消耗品である。従って、金をかけずに多くの武器を入手しなければ戦闘がツラい。ツラいながらもサガを味わいたい、という訳で、軽ぅ〜く、やってみているのだ。
 そのつもりで、お読みいただきたい。

ファーストプレイの段階では、一本道であるのと大差がない。シナリオの進め方でストーリーが分岐していくのだから、それは当然といえば当然のことなのだが。すなわち繰り返しプレイを前提としたソフトである。
戦闘システムに関しては、ある意味裏切られた。「術を使えるのが当たり前の世界」というヤツは、力押し好きの私にとっては多大に難アリである。
パーティ全員に「乱れ雪月花」連発させてやりたい、という当初の目論見も、出鼻を挫かれている。
武器に使用回数がついている(クヴェルならその心配はないが)というのも、これまた非道いことする(/_;)ってな感じ。
その上バックパックはないわ武器系統は2種類しか持てないわ。
 今ひとつ武器に頼れないから、自然、攻撃は合成術に頼りがちになる。無論竜鱗の剣の出現を心から待ち侘びながら。いや、氷の剣でも草薙の剣でも金獅子の剣でもなんでもいいんだ、強力な武器でさえあれば。それが使用回数無制限ならいうことはないのだ。

そうそうそれから。
金を落としてくれるモンスターが少ない。
おかげでウィルは万年貧乏症。
あぁ、そうか。モンスターからアイテムかっぱいで、そのアイテムで攻撃して技力高めつつチップをためればいいのか。……気の長ぇ話だ。
戦闘回数多いくせに金のないウィルは、そうして今日も荒野の砂漠でストーンナイフを振るう日々。杖なんて使わせないわよ。どうせ同じ攻撃力の低い武器ならば、剣使いに育てたいのが親心ってものでしょう。

 新しいソフトで相変わらずなプレイをしながらふと、思う。「サガってどんどん変わるよなぁ」と。
普通、シリーズ物RPGというヤツの進化は、グラフィックがちょっとグレードアップする、とか、システムが少し変わる、とか、そういうモノであると思っていた。
 サ・ガは、違う。「ちょっと」とか「少し」とかではなく、「大幅に」変わる。
システムに関しては遣り込み方が足りないのであまり云えないのだが、随分変わったという印象を受ける。
グラフィックも、サガフロ1からのグレードアップでは決してない。どちらかといえばロマサガの色に近いものがあるのだが、それもなんか違うような。なにしろ急に水彩画タッチになってるんだから。

 変更点は、多い。しかも大幅な変更。全然別のゲームだ、と云われてもそんなに不思議ではないくらい。
でも、それでも。
やはりサ・ガなのだ。
科白の云い回しだとか、技の名前だとか、そういう部分でそう感じているだけかもしれない。
しかし、
「どうであろうがやはりこれはサ・ガだ」
そう思わせられる。
根底に流れているモノは、きっと同じモノなのだ。
「(前略)だから僕は(小回りの利く「サガ」シリーズで)前に行って、前衛的にやらないと、という意識を持ってやってます(後略)」
   (河津秋敏氏/週刊ファミ通増刊インタビュー記事より)

 常にサ・ガは新しい。それは河津氏の信念である。
新しいそれが、間違いなくサ・ガであるとファンに言わしめるそのゲーム作りは、作り手にとっては難しく、そしてファンにとってはこの上なく嬉しい進化の仕方だと思うのだ。

シリーズ物の進化・了 07/May/1999

Tips

ポケットステーション:PSソフトのミニゲームが楽しめるメモリーカード。サガフロ2を終わらせないままに、電池が切れてしまいました……。

バックパック:サガフロ1だと、「バックパック」を持っているキャラは戦闘中に全てのアイテムを使えて便利だったのだが。せっかくの良いシステムを何故廃止してしまったのか、未だにサガフロ2をクリアしていないため皆目見当もつかないままになっている(爆)

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