■おさる、のこと■

 発売直後から、「中毒性が著しく高い」と一部で有名だった『GUNPEY』である。故横井軍平氏の名を冠して『GUNPEY』である。横井氏については、知っている人だけ知っていればいいことだと思うので、詳しい説明は割愛させて頂く。「すごい人だ」ということだけ云っておこう。
 つい先日、私はこのゲームをやるためだけにワンダースワンを購入した。
 云ってみれば単純なゲームである。せりあがってくる四種類の線を、両サイドの壁まで繋げて消す。それだけ。
 たったそれだけのことに、どうしてここまでムキになるのかっ!うがーーーーっっ!!
 パネルの入れ替わりとか、エフェクトとか、そんなことはどーでもいいっ!
 難しいんだよ、コレ……(T_T)。
 単純だからこそ、奥が深い。
 云うなれば、単純な筋肉の動きがいくつも作用し合って複雑な手の動きを形成するような(喩えになってない)。つまり、繋がり方というのが幾通りもあって、狙い通りにパネルを消すのが あーこりゃ難しい ってわけなのだ。更に噛み砕くなら、たくさんのパネルを一遍に消そうとすると思いも寄らぬところで線が繋がってしまって「500点にしかならへんやんけ うっきーーーっっ!!」ということだ。
 開発者の話に拠ると、パズルモードをやりこむとソレが防げるらしいのだが、まだまだ初心者なオレ様は、パズルモードですら未だに25面までしかクリアーできてません(T_T)。だって難しいんだもんっ!(威張るな)
 そんで、最初から表示されているハイスコア、というものがどんなパズルゲームにも存在するのだが、大抵は、少しゲームに慣れてくれば抜けるくらいのもんである。が、しかし。10万、30万、50万。抜けるか、そんなもん。毎日一時間くらいしかやってない人間には到底無理。今日ようやくエンドレスモードで25万1600点が出たところ。50万なんて遠く先の話。ってか、そんな日は来るのか。もしそこまでの点数弾き出せたら発表するけどね。
 んで、下手くそなオレがもっぱらやるのはトレーニングモード。パネルが最上段まで行ってもゲームオーバーにならない。ひたすらラインとチェーンの練習。早さも変わらない。ただひたすら繋げ方の研究(と云えば聞こえはいいが)。トレーニングにふけりながらふと小野不由美氏の言葉を思い出す。『ゲームよりもトレーニングに精を出せば、その人物は間違いなく「おさる」である』

 ……わたしも「おさる」であったか……?

  横井軍平氏に敬意と哀悼の意を込めて。

最高得点 709700点(2001/02/28現在)

おさる、のこと・了 17/June/1999

Tips

ワンダースワン:GUNPEYのために購入し、以来コレがささりっぱなし。他のソフトは買う気にならず今に至る。ちなみに2001年末、ロマサガ1のためにワンダースワンカラーを購入したため、今後もWSにはGUNPEYがささったままになるであろうことが予想される。

小野不由美氏:ファミ通でゲームエッセイを書いてらっしゃった小説家。私は、このエッセイを読んでゲームに対する思いを文章にする気になった。ちなみに小野先生の著書は殆ど持っているが、とてもデイジーデイジーの著者と同一人物だとは思えない。

最高得点:未だに最高得点の塗り替えに成功せず。やはり、日頃の鍛錬がモノを云うようである。長いことやってないからなぁ……。

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