■テキストの功罪■

ウチの本棚の二段分は攻略本が占めている。大抵の場合攻略本の無い状態でクリアして、その後確認も含めて攻略本を購入する所為である。ワタシのようなヘボゲーマーにとっては、二度目以降のプレイには結構不可欠なような気がする。見落としが多いから。
一度目のプレイ途中でどうにも行き詰まって購入することもたびたびある。「ドラゴンクエスト5〜天空の花嫁〜」「AZEL〜パンツァードラグーンRPG」「BRAVE FENCER−武蔵伝−」がそれである。

ドラクエ5はワタシがまともにプレイした初めてのドラクエで、「堀井さんの考え方」を読み切れなかったのが敗因である。今となっては至極簡単な(謎解きとも呼べないくらいの)トラップだったのだが、当時どうあがいても先に進めなかった(ホントに道の途中で立ち往生していた)。
「ここを進むために何かアイテムが必要なんだろうか」
「何か見落としているんだろうか」
で、逡巡した挙句本を買ったわけなのだが、さすが攻略本ではなく「ガイドブック」と云うだけあって、謎解き部分は書いてないのね。何かヒントがあるんじゃないかと「ドラクエ4コマ劇場」まで買うという道化たことまでしたのだが肝心な部分は見つからず。結局3日くらいかかって自力でその部分を越え、その後は行き詰まることなくエンディングを迎えた。まさに道化である。
5以降、7→3→4と訳のわからん順番でプレイしているが、ひとつのトラップに3日もかかったのはホンマにこの時だけである。今後1・2・6をプレイする時も、これほど悩むことは無いであろう。

AZELはワタシの苦手なシューティングRPGである。(じゃあRPGは得意なのかと云うと決して早解きは得意ではないわけであるが)。しかも当時初めて体験した3DRPG。なので、謎なんかなくても道に迷うだろう、と考えて攻略本を購入したわけなのだが。
生来ワタシは道に迷わない性質である。幼い頃も道に迷った記憶はない。ゲームに於いても、地図なんかなくても最短距離で目的地に辿り着いてしまう性質が災いして取り逃したアイテムが一体幾つあることやら。なのに早解きが得意でないのは単に「戦闘好き」な所為。同じ所で延々戦闘する。おかげでどんどんレベルが上がるから、次のダンジョンに行っても苦労知らず。
そんなゲーム姿勢の所為で、クリア後、マップの既知率は60%を切っていた気がする。
攻略本は「この敵はどう攻撃すれば効率が良いか」の確認においてのみ使用されたため、随分キレイな状態で保存されている。

武蔵伝はこれまたワタシの苦手な3DアクションRPGである。これは確かファミ通のレビューで購入を決意したのである……多分。この時はソフトと同時に解体真書を購入した。
謎解きなんて存在しないに等しいものの、シューティング以上にアクションは苦手なので、散々リプレイさせられた。クリアまでに60時間は費やしただろうか。ただし前述の2本のソフトと違い、ボスの倒し方、敵から吸い取れる能力、ジャンプのポイント、何から何まで攻略本に頼っていた。
そうやって時間をかけてクリアしたにも関わらず、先日久々に武蔵伝を初めからやろうとしてみた所、スッカリサッパリ覚えていない。マップすら覚えていない。しばらくやってみても、思い出せない。

攻略本に頼ったプレイはこれほどまでに記憶できないのか、と愕然とした。

何度もやり込んだことを差し引いても、ロマサガ3は細部まで克明に記憶していると云うのに。サガフロなんてそれほどやり込んだ訳ではないけど、指がライン取りを覚えていると云うのに。

答えの書いた教科書があれば、間違いは犯さない。
おそらく最短の道で目的地に辿り着けるだろう。
しかし自力で進むか、そうでないか。
違いは歴然としている。
そう云えば学生時代もそうであったな、としみじみすることである。

テキストの功罪・了 19/June/2002

Tips項目追加 25/June/2002

Tips

ドラクエ5:(SFC)1992年、ENIX。モンスターを仲間にすると云うシステムが初めて導入されたシリーズ第5作目。後にシステムが特化したドラクエモンスターズがリリースされた。花嫁を選ぶ時点で1時間くらいは迷いましょう。

AZEL:(SS)1998年、SEGA(Team Andromeda)。SSのマシン性能を最大限に活かした美麗画面とシステム。攻撃を受けた際のドラゴンの「くぉぉん」と云う鳴き声に「ごめんよ、ワタシの操作が下手なばかりに」と思わず謝ってしまう。同時に「自分で避けようとは思わんのか」とも云ってしまうが。

武蔵伝:(PS)1998年、SQUARE。「でっかいシリーズ、はじめます」というコピーでCMしていたものの、2って……出たっけ?実はこれを購入した際、武蔵伝より先にFFの体験版をやりました。そういう人は多いと思うな。

まともにプレイした初めてのドラクエ:ちゃんと記憶している、自分でゲームを買うようになってから初めての、と云う意味。一番最初にプレイしたのは1なのだが、あまりに幼かったため覚えていない。

ドラクエ4コマ劇場:エニックスから刊行されている4コマシリーズ。1〜3巻くらいまでは面白かったのだが……。

7→3→4:7(プレイステーション)、3(ゲームボーイ版)、4(プレイステーション版)。どれひとつクリア後ダンジョンが終わっていない。

マップの既知率:どれだけ隅々まで通ったか、という数値。まっすぐ飛んでいるだけだと、広い道の端の方は”見ていない”という判定になる。

解体真書:アスペクト刊行。FF、サガなどでも出されたシリーズ。1774年に杉田玄白らによって翻訳・刊行された「ターヘルアナトミア/クルムス著」(解体新書)とは関係無い。

リプレイ:ゲームオーバーがなく、クリアするまで同じ所を延々プレイし続けることになると云う特定のイベント。オープニングイベントの他、「レッツ!げきりゅう」などのミニゲーム(クリアに必須)が相当する。

ライン取り:短時間クリアに必須の「敵シンボルとの接触を避ける」と云うスキル。短時間クリアを目指していなくても、WP・JPの消費を抑えてダンジョンを進むのは当たり前のこと。

学生時代:Tちゃん、Sちゃん、あの頃はホントにノートありがとう。

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